守護神
よくこの旅をしていると多くの人にこう言われるんだ。
「両親は反対しなかったの?」
まあ、猛烈に反対とまではいかなかったけれど「もう一度考えなさい」と言われたのを今でも覚えている。
その時は「もう一度考えるのはあんたらだよ。」と下衆いにもほどがあるが、こう思ったのを今でも覚えている
あれは半年ぐらい前だった。
僕が誕生日を迎え、両親と三人で飲み行った日。
僕が休学することを正式に認めてもらう場でもあった。
この1年間でこんなことを学びたい。だから全国でこんなことをする。アポもとった。あとは覚悟を持っていくだけだ。
そんな話を小一時間ほどした後、僕はこんな質問をぶつけてみた。
「なんで俺を引き止めても無駄って分かってるのに最初止めんの?」
僕が何かをするたびに引き止めてくるのが僕と両親のお約束だった。
すると母親はゆっくりと口を開け、こう言ったのだ。
「あなたのやっていることは間違ってはいない。全国にたくさんの友達を作って行動を興して頑張っている姿を知っているし、これからも応援する気持ちは変わらないよ。」
「だけど」
「もう一度考えて欲しいだけ。それがあなたの本当にしたいことなのか。」
「同じ価値観でコミュニティが形成されやすい学生時代にストッパーになれるのは両親だけだよ。」
「なんで自分の考えをわかってくれないんだ。」
多くの人がこのことで悩まされたことがあるのではないだろうか。
僕もそのうちの一人だ。
ただ僕たちはもう一度考えなければならない。
その問いが意味するものを。
彼らはもう一度僕たちに問いかけてくれてるんだ。
「それが本当にあなたがやりたいことなの?」、と。
止めてくれる人がいる時はまだ恵まれているということを。