全国農家さんのとこに行っちゃう?日記 148日目
ども。
鶏に囲まれているところから突然失礼します。
ここ数日海士町産の食べ物と自然豊かな景色を眺める生活にすっかり染まってしまい、体全体の細胞が書き換えられている白方です。おそらく不純物はめちゃめちゃ流れ出していきました。恐らくもうここから帰りません。(帰らないとは言ってない。)
海士、万歳。
さて、今日はムラーズファーム(https://muellersfarm.org/)さんの元を訪ねさせていただきました。ここのオーナーであるムラーさんはドイツ出身の方。様々な国を渡り歩いてきた後、10年ほど前にここ海士町に移住したんだとか。(数年前には一度スイスに渡り、また戻ってきたんだとか・・・。)依然は大工をしていて、移住後に農業を開始されたそうです。
今日は海士町に偶然にも鳥取から来ていた大学一年生の子と一緒に訪問させていただき、話をさせていただきながらお手伝いしました。どうやら彼女も農業に興味があるとのこと。激アツじゃん!!
辺り一面に育てられているベビーレタス。その二色が紡ぐ景色はとても美しい・・・。
わい「これ、めちゃめちゃ美味しそうですね!どこに販売するんすか?」
ムラーさん「これ?鶏の餌やで。はっはっは!!!」
わい「・・・。」
モンエナ片手に大笑いするムラーさん。
いい食で育つ鶏。
どうやらここは僕の思う時空とは少し違うところらしい、めちゃめちゃ面白いかよ。
畝いっぱいになっているチンゲンサイもこれまた美しい。
畑に入って真っ先に驚いたのがこのハウスの形状。入り口が傾斜状になっている。今まで訪ねてきた農家さんは全て垂直な壁のハウスを持たれていたので、非常に驚いた。
ここ島根隠岐島では日本海側に面しているということもあり、強い風や大雪に度々襲われる。その負担から少しでも逃れるために、このような形状にしているのだとか。大工をされていたムラーさんお手製のものだ。
有機栽培でされており、化学肥料や農薬を一切使わないムラーさん。土を耕運することなく、牛糞や鶏糞の有機肥料をかけてフォークで少し掘り起こし空気を含ませるだけに留めている。それは土壌で生活している昆虫や微生物への影響を最小限に抑えたいというムラーさんの自然に対する思いがあった。そこには毎日自分で作物に影響を及ぼす虫を取り、作物を綺麗に、そして美味しくすることに注力する強いこだわりが彼の農業哲学を支えている。そんなムラーさんは屈託のない笑顔で畑で作業をしている。
僕が畑に向かうのがなぜ好きなのか、という理由の1つに「自分に正直になれる」ことがある。誰も介在しない空間、そこにあるのは自然と自然の一部の自分だけ。この喧騒な社会の中でたくさんの仮面を取り外せる唯一の時間。弱い自分を認められ、望む生き方に時間と労力を最大限投資できる時間。だからこれからも畑に向かい続けるだろうし、そんな環境を持続的なものにしていきたい。
そんな生き方を僕はムラーさんからも感じられた。彼は本当に楽しそうだ。まるで少年かのように畑に手を合わせる姿に僕はシンパシーを感じた。
夏は暑い時間を避けた朝と夕方に作業をするらしい。気温がグンと上がる昼間は下るとあたり一面に広がる海で泳ぐのだとか。そんな激アツな夏にまた来い、と誘っていただいた。またいつかこの地に来るだろう。
最高かよ!
では。