ローカルハンター ヒロ

全国を旅しながら農業や田舎の情報発信をしていきます。

農業の難しさと面白さは紙一重

ども。

 

最近見事に幸せ太りをして本州に戻るのが辛い白方です。境界線が一本引かれただけで感情が変わるなんて、困った世の中だぜ・・・。(何言ってるのか分からん。)

 

 

 

さて先日ですね、東京から無事に北海道に戻ってまいりました。つい飛行機でうとうとしちゃって眠りから覚めると飛行機の外は大雨。\オワタ/

 

毎時140ミリってやばくないですか?いやこれかなり笑い事じゃなくてですね。川の氾濫で畑が水に沈んだり、収穫時期を逸して腐らせたり・・・。

 

まあこれから直していけば良いじゃん!って言うかもしれませんが、

 

 

そうじゃないんです!!!

 

 

 

土壌はなかなか一年では作れません。先人たちが畑を耕し続け、適切な栄養を送り、耕してきたこの長い時間の成果がその畑には蓄積されているんです。ある種芸術作品ですよ。それが表面の土壌を削られ、挙げ句の果てにゴロゴロした石を産物として置いていく。これほどまでの理不尽なトレードオフはあるのでしょうか、いえありません。

 

作物もそう。一年前から朝早く起きて日が暮れるその時間まで暑い日も寒い日も、雨の日も風の強い日も農家さんが汗水流しながら情熱と時間を注ぎ込んできた作物が一瞬にして根こそぎ持っていかれることもあるんです。

 

現にそういった農家さんの体験談をいくつも聞いてきましたが、正直僕は笑えませんでした。

 

ただ農業を取り巻くこの自然環境は人間の手でどうにかできるものではありません。こういった事態も時として冷酷に襲ってくるわけです。どんなにそれを想定して対策を練っていようとも、それを凌ぐ力に圧倒されます。

 

この先のことを全く想定できない、未知なる世界が広がっているのが農業の難しさであり、面白さであると僕は思っています。毎回生命の生死を目の当たりにしながら、自分の人生について思考していく。思えば都市化によって、自他共に生命の尊厳や人生の有限性について考える機会が少なくなってきたのも、この生命の循環が頻繁に行われている農業をはじめとする第一次産業が都市の周辺部に追いやられてしまったからなのかもしれませんね・・・。

 

自然に抗うのか、それともうまく付き合っていくのか。それは各々の価値観によって変わるのかと思いますが、僕は後者を取りたいものです。

 

では。