ローカルハンター ヒロ

全国を旅しながら農業や田舎の情報発信をしていきます。

#就農しろ

ども。

 

毎回東京に来るたびに、高層ビルに睨まれているような感じがする白方です。特に渋谷のOIOIは完全に僕のことをじっと見つめていました。多分あれは恋ですね。

 

 

さて、最近こんなハッシュタグSNSを騒がせていました。

 

#起業しろ

 

なんてパワーワードなんでしょう。めちゃめちゃ攻めてきてますよね。しかも学生にむけて。

 

ただ、学生が起業というのはむしろ賛成派で。なぜなら失敗したとして次への選択肢は残っていますし(就職なり、その失敗が未来への足かせになりにくい、と思う。)、成功すれば社会的インパクトは大きいですしね。最近は高校生までが起業しているそう。もうすでに下からの突き上げが起きていることに、心強さと幾ばくかの焦りを抱きますね。

 

さて、この1年現場を見続けてきて強く思ったことがあります。それは、

 

 

 

現場に同世代が片手に数えるほどしかいない。

 

 

 

もちろん僕の経験則なので一概に、とは言えないのかもしれませんが、それにしても少ない。

 

学生ボランティアや援農プロジェクトで大学生を中心に畑で農作業をしている人が多いです。一昔前では考えられないことのようで、農家さんからは若者が畑にいるだけでありがたい、とお声がけしてくださるぐらいです。身近に僕の周りでも多くの人が継続的に農業体験をしたり、または運営をしています。

 

ただ、そういった人たちが現場に流れていないということはやはり運営する側が課題の1つとして考えなければならないのではないか、と僕は思っています。そもそも若手の就農を目的に援農イベントを企画・運営をしている人たちが就農しないのに、そのイベントに何の説得力があるのでしょうか。

 

確かに、現場を知り自分たちの食べているものがどのように作られているのかを知ることは非常に重要ですし、別に参加・運営する人すべてに就農しろ、と強要しているわけではありません。

 

ただ現場は刻々と高齢化が進んでいます。40、50代の人たちが若手と言われるほどです。今は筋骨隆々な彼らが日本の食糧生産を担っているのかもしれませんが、引退した時、果たして誰がその農作物を生産するのでしょうか。適正人数に達する後継者は育っているのでしょうか。

 

社会に出て就職して経験を積んでから、と言う同期や大人は非常に多いです。しかし、それは本当に正しいなのでしょうか。

 

専業農家を中心に、今の農家さんは現場で毎日絶えず思考して経営を行っています。生産から販売までの途絶えることのない生産プロセスを1年単位で回しています。IoTやSNSの普及で消費者へのアプローチが容易になりましたし、もちろん商談会や販売会など対面での販売にも精を出しています。もうすでにベンチャー企業のようなビジネスをしているんですよ。

 

彼らの経営努力を見ずして社会に出ることが必要だ、と言うのは僕は侮辱しているとしか思えません。確かに、他の領域を知ることは大切かもしれません。ただ、何が正解かわからない人生なのだから、今やりたいことをすればいいじゃないですか。自分の感性に素直になればいいじゃないですか。それが農業なら卒業後、すぐに就農すればいい。ためらう必要もあなたが参入する障壁も何もないんだから。

 

だから、農業をしたいけど社会や他人にかけられている同調圧力なんか振り切って、#就農しろ。