ローカルハンター ヒロ

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創造力は距離に比例する。

 近年、クリエイティブな人材のニーズが高まっています。これからAIを始めとするあらゆるテクノロジーの発展により、単純作業を人間が担わなくてもよくなる時代がすぐそこに来ている、と。来るシンギュラリティが2045年には到来すると言われていますが、(これが現実になるかどうかは諸説あります。)これからの時代は自らが問いを立て、その問いに対してクリエイティブな解決策を講じていく人材の価値が非常に高まっているのは事実でしょう。

 

 では、そもそも「クリエイティブ」とは何なのでしょうか。「クリエイティブな人材」とはどういった人なのでしょうか。

 

「クリエイティブ」とは。

 

 シンプルに言うと、「創造的」ということですよね。この「創造的」というのは、僕は何も真っ白な紙から何かを生み出す、いわゆる0→1を生み出すことではないと思っています。これに関して友人が示唆に富んだことを言っていたのですが、「0→1なんてそもそも存在していなくて、元々存在していた価値を人間が時代の移り変わりとともにそれに価値を見出したに過ぎない。新たに生まれたのではなく、価値はそもそも存在している。」と。ではこのクリエイティブの源泉は、本質は何なのでしょうか。

 

 「クリエイティブ」ー。それは、既存の価値をアップデートし、新たなる価値として価値を再構築していくということです。これは今に始まったことではなく、特に哲学史を振り返ると古代ギリシア時代から常に思考され続けられてきたことです。哲学ですね。既存の価値観であったり、倫理観であったりというものを不断に更新し続けて今日に至ります。つまり、過去あるものの中から紡ぎ合わせていく、ということなんです。

 

 今でも非常に多くの人にも読まれている「源氏物語」も「千夜一夜物語」もその紡ぐプロセスによって価値が生まれたと言われています。短編一つ一つでは面白さを持たないものも、それらを組み合わせたり並べ替えて順序を付けたりすることによって大きな価値をもたらし、今日にまで残る作品となったのです。1+1=2に留めないことがクリエイティブが生み出す価値なんですね。

 

 ではその「クリエイティブ」はどのようにして身に着けられるのでしょうか。先天的なものなのでしょうか。

 

クリエイティブな人材とは。

 

 クリエイティブをテーマにした記事なのですが、ここまででクリエイティブを12回使いました。うるさいですね~。あの世でアインシュタインに顔面シュークリームをくらわされそうです。余談なのですが、20日から友達と一週間ロンドンとパリに行ってきます。が!しかし!関空からの便なので、フライトが欠航する可能性が・・・。先日の台風の影響が予想以上に大きいみたいで復旧に時間がかかるみたいです。自然の爪痕というのはやはり恐ろしい。畏怖すら抱きますね。現場の方々の急ピッチで行われているであろう復旧工事に感謝しつつ、ゆるりと吉報を待とうと思います。

 

 さて、このクリエイティブの思考力はどこから生まれるのでしょうか。生まれ持った先天的なもの、天才のみが持ちうる特別なものなのでしょうか。否、そうではなく、答えは「距離」にあると思います。

 

 創造力は距離に比例する。見知らぬ土地に行った時、新しいお店に入った時、見知らぬ人と出会い、話した時・・・。その自分が歩き回った距離に比例して、新しいものと触れられる=紡ぎ合わせられる材料を増やすことができるのです。この距離とは、「自分の世界観の広さ」でもあるのです。自分の見えている世界が広ければ広いほど、既に存在しているものを認識していればしているほど、この創造力もまた豊かになるのだと思います。1+1をすることによって新たな「1」を生み出すというわけです。

 

この距離は何も物理的なものに限定されるものではありません。本、ゲーム、ネット・・・。ありとあらゆる思想体系から学び、自分の言葉を生成し、世界を創ることができます。何せ、世界は言葉で出来ているのですから。(これについては過去記事からどうぞ。)

 

 

local-hunter-hiro.hatenablog.com

 

 

距離を伸ばし、自分の言葉を手にし、思考を武器にし、創造力を育んでいく。この環状サイクルを創っていければ自ずと世の欲するクリエイティブな人材になれるのではないでしょうか。