ローカルハンター ヒロ

全国を旅しながら農業や田舎の情報発信をしていきます。

散歩がてら屋久島に行ってみたのだが、意外ときつくてびっくりした。人間ってどうやら1時間あたり4〜5キロほどしか歩けないみたい。白方さん、どうやら歩行計画を1時間10キロほどで計算していたらしく、わずか1日目にして今回の計画が無謀だったことを悟りそうになったが、ここはお得意のまあなんとかなるだろうというスタンス。ってこれ、ブログタイトルねんけどなんでこんなに長いのかとお思いの皆様。行為を人格に結びつけることが蔓延る昨今ですが、特にこれに関しては理由はないのでご安心を。別に飛鳥さんにあやかった訳じゃないし!

ども。

 

とりゃあ

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ローカルかつディープな居酒屋に夜遅く失礼した時の「大将、まだやってる?」の図

 

昨年は必死にブログを更新していたのに、愛媛へ帰ってきた途端に消息が途絶えたことで有名な大海です。お久しぶりです。

 

GW、皆様はいかがお過ごしになられていたでしょうか。前例にない10日間という超大型連休。どこも人、人、ヒト、そしてたまに猪と大混雑でどこにも行かなかったよ、という方もいらっしゃるかもしれません。あるいは長すぎてむしろしんどかった、なんて方もいるかもしれません。

 

さてさて、僕はというとですね・・・。

 

屋久島へと行っておりました。

 

えぇ、そうです。あの屋久島です。「島」と聞くと、屋久島かスカンディナヴィア半島かをイメージするということが普及しつつある昨今ですが、今回はその屋久島へ行ったわけです。

 

とりゃあ

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こんなにも片足立ちに注意を配したのは初めて。

 

橋の上からこんにちは。こんなにも安全に配慮した片足立ちは初めてでした。落ちたらシンプルにあの世行きですからね。ダンテもビックリです。

 

 

 

そろそろ皆さん、お思いでしょう。「屋久島に何をしに行ったのだ」、と。まあまあ、そんなに焦らずに・・・。今回は散歩をしに屋久島へ行ってきました。(言っちゃったよ)

 

散歩です。もう一度言いましょうか。

 

 

 

散歩です。

 

 

 

みなさん、散歩は知っていますよね?

 

散歩、いいですよね。僕はあんまりしたことはなかったんですけど。

 

そう、散歩がてら鹿児島市まで歩いて行って、屋久島にフェリーで渡っていってきたというのが僕のGWの過ごし方でした。これだけ聞くとなんだかチャーミングですよね。よく言われます、ありがとうございます。

 

「よくもまあ散歩がてら鹿児島まで行こうと思ったな」と多くの方々に言われます。それもそうですよね。自転車で行けばもう少し楽に行けたのかな、というのが今の個人的な見解です。

 

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このようなトロッコ道を10キロほど歩いていきます。意外と人の手が入っている屋久島。

 

 

僕には高校時代からずっとコンプレックスがありました。それは

 

「自分の限界に挑戦したことがない」

 

こと。この根底にあるのは、高校入学後すぐの挫折にあるのだと思います。中学校まで順風満帆に学業もスポーツも先陣を切って走っていたのが、高校入学と同時に上には上がいることを厳然たる事実として知らされました。そこで一念発起して、上に食らいついて行けばよかったのですが、僕は自分で自分の上限ラインを決めて卒なく、ある程度の努力をすることに舵を切ったのです。まあそんな自分の性質が心底嫌いであり、一方で好きなところでもあるのですが。

 

大学に時系列を移しましょう。大学生活ではまた一味違う友達たちと一緒に過ごしています。彼らのキャラは濃くてですね、少々やかましいのですが(笑)。それでもやはりやるときはやる人達でして、海外に行った友達たちはたくさんの未知なる世界をがむしゃらに開拓し、かたや長期インターンで企業に勤めていた友達たちは数々の修羅場を経験しながらも必死で自分を鍛えていました。そんな話を聞くたびに、自分の甘さとその殻を破ることができない弱さに劣等感というか、虚無感というか、ただただ自分の未熟さに失望するしかありませんでした。

 

ちょっと大げさですけど、まあこんな風に感じてたのは本当です。

 

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自然闇はすごく怖い。自然に対する畏怖の念を忘れがちな昨今。

 

 

人の性質というものは不変のものなのかは分かりませんが、変容させることが難しいと思います。そんな時にはよく就活でフレーミングを用いて正当化し、自己意識を転換させることもあるかとは思いますが、それでもやはり自分に対するポジティブ/ネガテイブな見方というのは中々変えられないのです。

 

そんな中々自分の殻を破ることのできない自分に物理的・肉体的に大きな負荷をかけ、かつオフラインの環境に孤独に身を晒し、自分を限界にまで追い込んだ時にどんな思想と出会うのだろうか、はたまたどんな表情をするのかを見たく、鹿児島に向けて散歩をしに行こう、というのが決行の理由です。とは言えただ散歩をするだけでは面白くないので、いくつかルールを設定しました。

 

ルールは非常に簡単です。

 

 

とこんな感じでルールを設定していざ出陣、と威勢のいいスタートは切れず、当日の朝に荷物を準備するというなんとも自分らしい旅の始まりでした。

 

とにかく無計画だったので、峠の中腹で夜を迎えてしまったり、雨の中では野宿ができなかったので夜通し海岸線沿いを歩いたり、地図がないものだからコンビニで地図を暗記して道路の国道番号のみを頼りに歩いたりと、まあなんと波乱万丈だったことか。

 

道中ありがたいことに、たくさんの偶発的なご縁をいただきました。毎日名も知らぬ方々が「乗れ」と車で運んでくれたり、宮崎に親戚がいるのですが、宿と晩御飯をご馳走してくれたりと、たくさんのサポートをしてくださりました。

 

前述したように、「自分1人の力で限界に挑戦!」、なんて意気込んでいたものの、結局自分の力だけでは目的地に辿り着くことはできませんでした。要所要所で「これは本当に過酷だな」とは思いつつも、総体として限界に到達することはできなかったのかもしれません。

 

それに対して若干の嫌悪感を感じていたものの、そこで得たのは独力で自分の限界にチャレンジすることはもしかしたらできないのではないか、という問いです。たくさんの人たちのサポートを受けられているからこそ自分は自分を信じて前向きにチャレンジすることができるのだと、今更ながら気づかされました。

 

1年前の休学しかり、長期休暇における学内外の海外研修プロジェクトしかり、金銭的・人的等様々な面からサポートしてもらっている今の環境に身を置かせてもらっていることはやはりありがたいことだと身を以て感じることができました。ここにきてようやくか、と思われそうですが・・・。

 

しかしこのように言葉では簡単に口にできますけど、感謝に対して行動に移すのはなかなかできないと思うのです。これからの課題ですね。功利主義的な選択に傾倒するのではなく、自分の選択が何により構成され、どのような影響をもたらすのかを少しずつ考えていきたいと思います。

 

自分の生き方、態度、ものの見方など、内省し、自己分析する時間が多かったGW。自分の中ではすごく前向きな時間となりました。やはり”新しい自分”と出会うのは常に、「未来」ではなく「過去」にありますね。

 

散歩。

 

すごくオススメです。

 

ぜひ散歩に誘ってください。鹿児島とか無茶なことは言わず、道後公園や城山公園で1時間ほど散歩しながら話しましょう。

 

では。

 

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朝日を移す縄文杉は美しかった。これ、縄文杉ちゃうけど。